すっかり遅くなってしまいましたが、先日行われた冨澤奏子先生の講座、だれちょこ*スピンオフ「犬のブリーディングと遺伝」のご報告です。deux初の平日夜間セミナーに一体どれだけの方がお越しいただけるのかドキドキでしたが、会場一杯の方にご参加いただき、改めて冨澤先生の講座の人気に恐れ入る結果となりました。
(※ 写真:笑顔が素敵な冨澤奏子先生)
講座は、「DNA」と「遺伝子」と「ゲノム」と「染色体」という馴染みのない言葉を、分かりやすく1冊の本に例えてのお話から始まりました。一同「へぇぇ~~~~」(笑)。こんなにイメージしやすい授業は今までにあったかしら?
そしてお話は染色体の豆知識へと移って行きました。たくさんの例を挙げてのお話に、体の大きさと染色体の数は関係が無いことにビックリしました。
その後、講座は怒涛の遺伝子ドリル?へ!!
遺伝子の3つの法則を簡単な表にしてくださって、みんなで一斉に解く!解く!!解く!!!(笑)。
次は遺伝と病気の現れ方(顕性遺伝と潜性遺伝)を簡単な表にしたものを、またもや解く!!(笑)。
そして最後は遺伝と繁殖について近交係数(血縁関係がどのくらいあるのか表す数字=病気などが出る傾向が強くなる)の表を解く!!
文字で書くとさっぱり「???」となりますが(笑)、冨澤先生の某国民的有名キャラクターを例に挙げての爆笑トークに皆さまスラスラと解答が進んで行きます。
これは是非、実際に講座をご受講、ご体験くださることを激しくおススメいたします(笑)。
(※ 写真は講座に参加された方のみの特典!一部のスライド激写(笑))
そして実は、楽しく課題をこなして来てからの「犬の遺伝」についての考察だったのです。犬の種類は沢山あるように見えて、実は血縁関係が非常に濃くなっています。血が濃くなる特徴の一つとして「小型化」が挙げられるそうでが、正にずっと感じていることでした。ゴールデンやラブラドールやバーニーズを見かけだした30年程前は、彼ら、もっと大きかったですものね。
同時にヒヤリとしました。昨今、小さい子たちが持てはやされていますよね。彼らの小ささを維持するために、何が為されているのでしょうか。同じ犬種であれば、既に相当、濃い血縁である(だから同じ形(=犬種)が産まれる訳ですが)上に、更に小さな個体同士を何度も組み合わせていれば、彼らは生まれながらにして既に、病気の種をたくさん持っている可能性が大きくなります。
講座の中で、100年前の犬と現在の犬を比較したスライドがありました。彼らはより、私たちの好みに応じて、生物として不健全なレベルで姿を変えているのです。今のままで一体、これから100年後に、彼らが犬としての形をきちんと保っているのか非常に心配になりました。そういう意味でも、私たちが彼らのために何をすべきか、お一人お一人の胸に響いたのではないかと思います。
2時間という短い時間の中で、笑って、解いて、考えさせられる、非常に中身の濃いお話をしてくださった冨澤先生、本当にありがとうございました。そして、一見、何の関係も無いように見えた前半の「絶滅危惧種」と後半の「犬の遺伝」のお話は、実は私たちニンゲン側の問題だったことにショックを受けました。彼らを追い詰めたのもニンゲンなら、きっと解決策を見出すのもニンゲンであるはずです。ご参加くださった皆さまと、あるいはこちらをご覧くださった皆さまとご一緒に考えて行けましたら幸いです。
冨澤先生と、ご関心をお寄せくださった全ての皆さまに感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
deux 松島 記
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